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民間不動産の家主はほとんどが個人であるために、全く同じ物件でも条件が大きく違うこともあり十分注意が必要です。地震もなく高層住宅の歴史が長いために古いコンドミニアムが多く、間取り図や面積が曖昧なケースが多いために、実際のものを自分自身の目で確認することが日本以上に必要です。
■仲介手数料
日本では礼金という形で敷金とは別に戻ってこないお金を契約時に家主に支払ったり、場合によっては仲介業者に手数料としていくらか支払う必要もあります。シンガポールでは手数料について法律では何も規定はありません。
慣習としては2年契約の場合、家主が仲介業者に1ケ月家賃相当分の手数料を支払、借主は負担しないのが一般的です。 しかし、家賃が2500ドル以下の場合や契約期間が1年以下の場合などに限定され、テナントさんから仲介手数料をいただくことが通例です。
■シンガポールでは、不動産はポピュラーな投資対象です。
シンガポールでは不動産投資は非常にポピュラーな投資であり、また、シンガポールの地理的立地条件と、政治的経済的安定性から香港、台湾、インドネシアからの不動産投資が多く行なわれており、不在家主が多く存在します。
これら不在家主は通常シンガポールに住む弁護士、不動産業者、知人等を代理人(Agent)として指名し、物件の管理を任せています。さらに最近ではめざましいシンガポール経済の発展を背景に不動産投資を行なうシンガポール人も多く存在します。
いずれのケースでも日本と決定的に違うのは、ほとんどがキャピタル・ゲイン狙いの投資目的で賃貸に出されているということで、しかもそれが個人の事業の範囲を出ていないところにあります。
そのために物件を良好な状態で長く使用できるようにしようという意欲が薄く、短期売買を目的とし修繕等メンテナンスに関する支出を極力押さえようとする傾向が見られます。 したがって、当然のことなのですが家主の良心に期待することは難しく、契約の前(レターオブインテントの段階-後述)に条件を十分つめて契約をしないと、契約のあとにいくら要求を出しても契約条項になければ全く聞いてくれないケースがほとんどです。
■技術的な問題
日本の技術水準と施工管理能力は世界で一番といって良いほど均質で高水準です。まず最初にそのことを十分念頭において物件を検討することが必要です。日本のマンションと同じくらいの設備水準と修理技術を期待することはシンガポールにおいてはまず不可能と考えて間違いはありません。そのためになるべく入居前に十分各種の設備を点検し問題がないことを確認した上で鍵の引き渡しを受けることが必要です。
■賃貸借期間
通常2年間が一般的です。さらに契約終了の時にオプションと呼ばれる契約延長権が借主に与えれることを取り決めている契約が一般的です。そのオプションを行使する場合は賃料以外の契約条項は同じで期間は1年間の延長が一般的です。賃料については契約更新時の相場で決めるとするケースが多いようです。
■期間内解約
通常は認められません。但し、ディプロマティック・クローズと言う条項により、転勤の場合は一定の条件の下で中途解約が認められます。
(ディプロマティック・クローズ 賃貸借期間中に転勤など個人の意志以外で引越をせざるを得なくなった場合にこの条項が適用されます。但し、最低12ケ月以上賃借したあとに文書により2~3ケ月の事前予告を文書にて家主に通知することが一般的に義務づけられており、事実上14ケ月~15ケ月は賃料の支払を拘束されることになります。 )
■賃料
通常は管理費/修繕積立金、家具のリース料を含んだものが賃料とされています。また、間接税(GST)の徴収及び印紙税(Stamp Duty)計算の為、住居部分の賃料とそれ以外の部分を明示しているケースもあります。
■賃料支払日
1ケ月又は3ケ月毎の前払いで通常小切手の家主への郵送によるケースがほとんどです。日本と異なり(当地には借地借家法による賃借人の保護規定はありません)家賃の不払いは即立ち退き要求につながりますので、賃料支払予定日には十分注意が必要です。
■エアコンの保守メンテ修理の義務
シンガポールにおけるエアコンの使用頻度は高く、それに伴う問題が発生しがちです。エアコンの定期点検業務(フィルターの交換、清掃、その他の部品の清掃等)を借主の義務として規定する契約の場合、その義務を怠った結果として発生する故障については貸主は修繕費の負担を拒否することがあります。
エアコンの定期点検業務が借主、貸主どちらの責任で行なわれるべきものであるのかを必ずチェックしなくてはなりません。借主負担の場合にはフィルターの清掃を自分で行なっているだけでは十分とは言えず、専門の業者に依頼することが必要となります。
定期点検は24時間毎日使用するような場合は月1回、それ以外の場合は2ケ月に1回の割合で実施することが望ましいようです。また、家主負担の場合は家主の選定する業者に問題があることもありますので注意が必要です。
■その他の修理
電球、蛍光燈など住居に付帯する消耗品の交換業務は一般的には借主の責任でなされなくてはなりません。それ以外の備品については通常の使用の結果故障した場合はすべて家主の責任と負担で修理することが一般的に決められています。
そのため故障は必ず家主に連絡し(できれば文書で)修理を依頼する必要があります。もし借主が家主の同意を得ずに勝手に修理した場合は、家主がその費用負担を拒否することがありますので注意が必要です。
最近は一定の金額の小修繕費を借主の負担とする契約書も多くなってきています。貸主がなかなか修理を行ってくれないケースが多いので、一見借主に不利なように見えますが、自分で修理の段取りを組むことができるためイライラする度合いが軽減されるというメリットもあります。このような負担がある場合には、その一定金額を超えた場合、全額を貸主が負担するのか、その越えた部分のみ貸主が負担するのかをはっきりさせておく必要があります。
■第三者の案内
シンガポールでは不動産投資が活発でしばしば賃貸借期間中に貸主がかわることがあります。そのために貸主が売却する場合に賃貸借期間中でも購入希望者が物件を見にくることがあり、借主はそれを拒むことができない旨の条項が契約書に記載されていますので、その頻度等について確認が必要です。賃貸借契約が切れる場合も同じように次の賃借人を貸主は案内しますので同じような注意が必要です。
■諸料金の支払
水道、電気、ガス、電話、テレビ受信料・ケーブルテレビ視聴料等の申込料及び毎月の使用料は一般的ににはすべて借主の負担となります。
■大切な連絡は全て書面で
日本でもそうですが、大切な連絡事項、依頼約束事項は電話や口頭ではなくすべて書面で行なうように気をつけましょう。基本的なことですが習慣言語の違う者同志での口頭でのやりとりは、後に言った、言わないのトラブルに必ずつながります。この場合によくファックスを利用する方法がありますが、必ずオリジナルを後で署名入りで郵送してもらう、あるいは郵送するようにしましょう。シンガポールでは書(REGISTERED MAIL)、配達証明郵便(ACKNOWLEDGED RECEIPT LETTER or CERTIFICATED MAIL)を使うのがベストでしょう。
■レター・オブ・インテント
上記の問題と関連して、契約の前のレター・オブ・インテントについても注意を払う必要があります。
シンガポールでは物件はこのレター・オブ・インテントと賃料1ケ月相当のお金を相手方に渡してはじめてその物件を押さえることができます。
たとえ交渉をすでにはじめていても、別な人がこの手続きをしてしまうとその物件を取られてしまうことになります。一方でこの書類は契約書のエッセンスと言うべき法律文書で、一旦この書類を提出してしまうと基本的に追加要望事項は一切家主は聞いてくれないのが一般的です。そのため物件を押さえることばかりを考えて安易にレター・オブ・インテントを出すと後で考えていた条件が細部で違うから解約したいといっても、支払った賃料1ケ月相当分のお金は没収されてしまうのが一般的ですので十分内容を検討する必要があります。中にはテナントに口頭で連絡して家主にレター・オブ・インテントを出そうとする仲介業者(担当者)がいますので、必ずご自身で内容を確認してから提出することをお勧めいたします。
■サービスアパートについて
サービスアパートとは主として短期・中期滞在者向けにメイドサービス(清掃・リネンの交換等)をつけたコンドミニアムをいいます。
サービスアパートの家主は一般的に法人が一棟まるごと一括して管理運営しており、専属の運営スタッフや技術スタッフを配置しており、サービス内容が均一であり対応もスムーズであると言えます。また、家具・調度品についてもすべて最初から御自身の目で確認することもでき、ご入居後の状態をイメージしやすいというメリットもあります。
シンガポールでは上述したように入居後に個人の家主からは十分な対応が期待できないケースが多いため、御予算に余裕がある場合にはサービスアパートへのご入居も御検討されることをおすすめいたします。
■東京不動産の仲介
当社においては日本での豊富な不動産取引の経験を活かし、コミュニケーション・ギャップから生じる問題解決や、日系の不動産会社として日本人とシンガポール人との間に立ち、言語・商習慣・文化の違いからくるさまざまな問題を解決し、スムーズな家探しをお手伝い致します。
■住宅探しの手順
新しい住宅についてどのようなことが大切かを個条書きにしたうえで順番をつけてみることが必要です
●予算(最大限の予算を明示)
●賃借開始日(賃貸借の期間)
●間取りと面積(家族構成、ベッドルームの数)
●学校(スクールバスが来てくれるかどうか)
●通勤のルート
●買い物の便
●同僚、知人の方との接近性
●環境
●ファシリティの充実度
●病院
■物件選定
●部屋の向き--一般的に西向きは午後の日差しが強くあまり人気がありませんが、家族構成・眺望なども考慮にいれて決定されることが良いでしょう。
●建築年令--あまり新しいコンドミニアムの場合は設備管 理状況が落ち着いていないため多少問題が出ることが予想 されます。また、逆に相当古い物件(10年以上)は共用部分の給排水管等全ての設備が老朽化しているため、リノベー ション(給排水管等)を行っているもの以外は避けたほうが無難でしょう。問題が発生する可能性から言えば新築物件か新しめの物件(築後2~3年)を選ぶことをお勧めいたします。但し新築物件については購入者が追加内装工事を 行っていることが多く工事騒音・業者の出入りがしばらく 続くことがあることを念頭において置くことが必要です。
●水漏れ、雨漏りのチェック--天井や壁のシミに注意しましょう。水漏れが起きたあとの可能性があります。特に 雨漏りの場合はその原因を見つけるのが困難なケースが多く、しかも共同住宅であるために管理組合に修理を依頼しなくてはならないので修理に手間と時間がかかります。
●シャワー、トイレの給排水チェック--日本に比べてシンガポールではやや水圧調整が良くないようですので、シャワーの出とトイレの流れ具合とタンクに水が溜まる状況を 確認しましょう。但し、調整不可能なケースもありますのであらかじめ確認しておきましょう。
●バス・タブ--ほとんどの人がシャワー中心の生活を送っているためバスタブを溜める給湯能力が不足しています。 40ガロンのバスタブを溜めるのに最低10ガロンから15ガ ロンの給湯能力が必要と言われていますのが、実際には電気温水器の設置場所が天井裏であるため7~12ガロン程度 のものがほとんどです。シャワーと浴槽を同時に使用でき ない場合には一旦熱いお湯を浴槽にためて、しばらくしてから入らないとシャワーで熱いお湯を出すことはできませ ん。
●エアコン--シンガポールでは1年中四六時中エアコンを使用するためその機能をよく確認しましょう。型の古いものであれば音と冷え具合を確認しましょう。
●管理--あまり部外者が簡単に出入りできるものは避けましょう。
基本的にちょっといいなと思っても家主はその物件を保留にはしてくれません。借りたい旨の希望を出しても具体的に手付け金(賃料の1ケ月分、後に敷金に充当されます) を支払わなければ確実に保留はできないとお考え下さい。 また、その場合最終的に借りなければその金額は家主に没収されます。その意味で迅速な決断と手続きが必要です。
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